デビルウィスパー149
「本当に覚悟はできてんだろうな、お前達?」
「くどいですよ」
「……世良さんこそ、いいんですか?」
私の問いに、肩を貸している世良さんはハンと鼻を鳴らした。
「ここまで来たら、どっちみちあいつ次第だ。今更逃げた所でオセェよ」
さあ行くぞ、と玄関に入ると……ヒドイ。床が所々陥没しており、その破片が壁に突き刺さっている。しかももう少し前に天井が崩落している……
「……もう決着はついたみたいだが……」
「……何か聞こえませんか?」
俊也君の問いに、私達は耳を澄ませる。
「誰かが……会話してんのか?」
「でも、幸一と誰が?」
私の質問に、しかし答えることができないからか、
「……確認するしかないですね。二階でしょうか?」
俊也君はそう言うと、世良さんに『アストさんをお願いします』と言うと、一人で二階にあがってしまう。
「おい、ちょっと待て! こらっ!」
「……私なら、一人で大丈夫ですから、世良さんも」
私は世良さんに離れてもらおうとした。想像するのはイヤだけど、万一、幸一がやられていたら次に狙われるのはまず間違い無く私。その時、側にいたら巻き添えを喰う。
「そんな顔で言われたって説得力ねえんだよ! クソ、とっとと追うぞ!」