破れたカーテン

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デビルウィスパー151

デビルウィスパー151

幸一を乗っ取った奴は……!

「その声……あいつに潜む悪魔とやらか!」

 世良さんの声に悪魔は暗鬱に嗤うだけで、確認には答えない。

「もうしばらく、待って貰おうか。死に損ないの天使と人間を殺すのは造作もないが……そこの吸血鬼は、この状態では少々手を焼きそうだ。念には念を入れんとな」

 トントン、と血だらけの頭を人差し指で叩きつつ、奴は薄い闇の彼方から嘲笑した。

「せ、世良さんは、これは?」

 俊也君が疑問の声をあげるが、世良さんは悪魔を睨んだまま。

「手短に言うぞ。あいつには心を破壊する悪魔が巣食っていて、それを今までは幸一が喰い止めていた。が、今回、力を解放しすぎたせいで、乗っ取られた……そんな所だ」

「どうすれば元に戻せるの?!」

「今は、幸一は、奴に身体を乗っ取られて、眠っているような状態だ。だから、単純には、起こせばいいらしいんだが……」

 そこまで聞くと彼女は、

「ちょっと……痛いだろうけど……我慢して!」

悪魔に接近しようと姿が霞むと同時に……薄い闇に弾かれ、床に倒れ込んだ。

「馬鹿が。空間を断絶させているんだぞ? 接近できる訳がなかろう」

 悔しそうに唇を噛むと、彼女は不可視の力を用いるが、

「無駄だ無駄だ。お前の力も、空間という媒体がなければ無意味」

 薄い闇の壁の前で爆発を起こすだけ。ヒビの一つも入らない。

「それに……届いたとしても、痛覚では幸一を起こせないわ」

 私の声に、彼女が悲壮な声をあげてこちらを見る。

「じゃあどうすればいいの?! このまま九条君、悪魔に乗っ取られちゃうの?」

空間が、徐々に周囲を引き込むような形で戻り始めるが……完全に戻るまでには、あいつは完全に幸一の身体を乗っ取るだろう。

「一つだけ……方法がある」

 私の声に、みんなが注目する。