デビルウィスパー154
「必ず、テメェをあいつから追い出し、地獄に叩き返してやる」
同調した三人の体が蒼い輝きをまとうと、
「幸一は、絶対に連れ戻してみせる!」
私は漆黒に染まった翼を勢い良く広げ、眼を見開き、眼前の悪魔に宣戦布告した。
「……できるものなら、やってみろ」
悪魔は、幸一のように無表情にそう言い放った。
同調した私達の精神は、幸一の心の奥深くに向かって……
*
上下左右の感覚すら曖昧な黒。しかし、現実世界の闇と違う点といえば、その漆黒が透明で他の人物などを見通すことができるという点だろうか。
幸一はすでに『絶望の断崖』の寸前にいた。まあ、最後の悪あがきと言うやつだ。
さて……奴等がここに来るとゼロの可能性が一になりかねん。手早く片付けよう。
(おい幸一。あれはなんだ?)
オレが指し示した方角には、人間がいた。子ども、女、老人……その一団には一見、何の共通点もないように見える、が……
手前の子どもが血を吐き出し、倒れた。血はドクドクと闇を赤く染め上げていく。
「…………」
奥にいる老人が、頭から血を流す。両膝をついたまま絶命したのか、その口は何かを告げるように開けられたまま。
「…………!」
中央の女が、幸一を指び差し叫ぶ。胸は何かで穿たれたのか、空洞。
「……っぐ!」
唐突に、幸一の足元には一人の少女が出現していた。家族ごと死んだ、かつての幼馴染が人形を抱えたまま砂になっていく。それをどうにか止めようと手を差し伸べるが、
「人殺し」