デビルウィスパー155
一言だけを残し、少女はサラサラと音をたてて闇に消えていく。
いつのまにか、幸一の周りには小学時代の同級生が取り囲むように立っていた。
次々と腕が、足が、胴が切断され、血の海ができあがっていく。最後に首が切断され、そのうちの一つが幸一の手元に跳んできた。
赤い血を流し続ける首は、ギョロリと幸一を睨み、ある一言を発した。
「まだ、死にたく、ない」
「う……ぁぁぁぁあ!」
呪われた呪文に耐え切れなかったのか、幸一は首を放り投げた。首が転がりついた先に立っているのは、奴の父親。父親は無言で幸一の手を指び差す。
「その真っ赤な手は、なんだ?」
機械のような冷たさで紡がれた言葉に、幸一は声も無く、ただただ許しを乞うように見つめている。にも関わらず、父親は冷厳な目付きで幸一を睨み続け……たまらず眼を逸らすと……そこには吸血鬼の女がいた。
「どうして、あたしを殺したの?」
涙を流しつつ、吸血鬼は霞みがかかったように周りの全ての者共々消えていき……
「そして……僕も、お前に……殺されるのか?」
霧が消え去った後、俊也だけが疑問を投げかけた。ただ悲しそうな眼差しを向けると、俊也はある方向に向かって歩き始める。
他の奴等も俊也と同じ方向に向かって歩いていく。
「ま、待ってくれぇぇ!」